AIによってなくなる仕事となくならない仕事

昨今AI(人工知能)が話題となっています。そのAIを使っての画像処理、産業用ロボット、RPAなどが発達し人間に代わって仕事をすることが徐々に増えてきました。

今後さらに、多くの仕事がAI（人工知能）やAIを活用したロボットなどの自動化システムに代替されるといわれており、ある予測では今後３０年で５０％以上の仕事が人間の手を離れるという調査もあります。

これから職業選択をし、長期間働いていく転職希望者の皆様からすれば、「自分の仕事がAIに奪われないか」と不安になる方も多くいることでしょう。しかし、人間にしかできない職業もあります。

そこで今回は、これからＡＩが普及することで、なくならない仕事となくなる仕事をご紹介します。

まずは、今後もなくならない仕事を職業別ランキングにしてみていきましょう。

なくならない仕事職業別ランキング

1位ＩTエンジニア

2位医療関連の仕事

3位クリエイター

4位デザイナー

5位小学校・中学校教員

6位弁護士

7位飲食関係のお仕事

8位心理カウンセラー

9位介護士

10位税理士

AI（人工知能）やロボットにはできない発想力、個性を求める仕事（クリエイター・Webデザイナー・プログラマーなど）/コミュニケーション能力が必要となる仕事（カウンセラー・教員・介護士・バーテンダーなど）はAIが発達してもなくならない仕事でしょう。

では、「どうしてなくならないのか」具体的な理由を職種別にすこし掘り下げて見てみましょう。

●心理カウンセラー

最近はネットで心理テストなど簡単に出来ますが、それは自分の心を検査しているだけで治療にはなっていません。人の悩み・不安というのは、AIやロボットでは解決できないのです。人の悩みや不安に寄り添ってあげられるのは同じ人であり、相手と対話し不安や悩みを解きほぐせるからこそ的確な治療が出来るのです。

●デザイナー

デザインはその人の感性そのものであるため、現在のテクノロジーではAIが頑張ってもその人の発想と同じデザインを描くことはありません。デザインは形だけでなく、色も加わり、場所・時・場合で合う色を探す人のセンスが関係してきます。AIやロボットはパターンを読むことができたとしても、デザインの新しさや変化が生まれることはまだないでしょう。

●学校教員

教育はAIやロボットなどが教科書代わりとなり学習の手助けはしてくれますが、一人一人異なる生徒の良いところを伸ばすためには、人が教えることに意味があり感情のないAIには不可能です。本来、人を育てるのは人でなければなりませんからね。

●クリエイター

クリエイターとは、新しいものを考え、ゼロから作り上げ形にしていく仕事のことで、デザイナーと同じくセンスや発想力が必要な仕事です。ロボットは指示されたことをプログラミングによって運用することは得意ですが、センスなど独自性の高いものや、新しいものを発想することなどはできません。

以上の職業ランキングが、AIやロボットが普及してもなくならない仕事です。

次に、AIによって今後なくなると思われる職業を見ていきましょう。

なくなると思われる仕事職業別ランキング

1位　ドライバー

2位　事務員

3位　倉庫作業員

4位　清掃員

5位　警備員

6位　コールセンター

7位　スーパーの店員

8位　配達員

9位　秘書

10位　ホテルのフロントマン

今の時代、様々な場所に監視カメラや顔認証機能の付いたスマートフォンも使われています。そこには多くの画像認識処理をするAIが活躍していますが、その分野の応用が、自動運転などに使われ始めています。

電車運転士や警備員などは、映像・画像認識が必要な仕事ですが、画像認識が得意である、AIやロボットの発達により、踏切内の異常を知らせる警報装置や、警備員がいなくても、ロボットが変わりに監視をしてくれると思われます。

　また、建設業や農業などでドローンを使って仕事をすることが増えてきましたが、今後ドローンは、法規制などの条件をクリアすれば、遠隔地へも荷物などを届けることができ、その影響から、ドライバーや配達員の仕事もなくなっていくと考えられます。　

まとめ

二つのランキングを見比べて、介護のようなホスピタリティの必要な仕事や、クリエイターのようにゼロから何かを作り上げていく仕事は、AIやロボットに代替できないため、この先も残っていくと考えられます。

反対に、事務職のようなシステムでルーチン化が出来る仕事や、包装作業員のような単純作業をする仕事は、AIやロボットのほうが人よりも早く、正確に、効率よくしてくれるので、将来無くなっていくでしょう。

　このランキングを見ると、AIの得意とする分野が、「繰り返し」「正確に」「何度でも」「言われた通り」に仕事をすることである事がわかります。逆に、「想像力を働かす」「新しいものを創造する」「感情を読み取る」「温かいコミュニケーション」などの分野は、今のところAIには不得意であると思われます。また、ＡＩやロボットによって、これから無くなる仕事がある一方で、ＡＩやロボットの発達により新たな仕事が創造されることも考えられます。